牛丼のプロたちによる徹底的な素材へのこだわり 牛丼に最も合う牛肉

牛丼に最も合う牛肉

「吉野家の秘伝のたれ」に最も合う、穀物肥育の「ショートプレート」を使用。穀物で育てた牛肉は、牧草だけで育った牛と比べて肉の臭みが少ないことが特徴です。「ショートプレート」は赤身と脂身の割合が6:4とバランスが良く、牛一頭あたり約10kg程度しか取れません。

これらの条件に合う厳選された牛肉を安定供給するため、吉野家のバイヤーが米国まで足を運んで牛肉の品質チェックを行った上※で、年間で約3,000万頭の牛を穀物肥育している北米から仕入れています。 ※2020年度は、新型コロナウイルスの感染拡大により現地の工場への訪問を一時的に中止。

仕入れ後は工場の熟成専用冷凍庫で2週間じっくり熟成しながら解凍して牛肉の酸味を抑制し、うまみ成分であるアミノ酸に変化させ、ペプチドを増やしています。熟成解凍により、牛肉は牛丼に合うまろやかな深みのある味へ変わり、食べた時にしっとりとなめらかな食感を味わえるようになります。

熟成解凍後は、人の手で肉についた筋や脂身をひとつずつ丁寧に除去して、赤身と脂身のバランスが最適であるかをチェックした上で、吉野家独自のスライサーを使って牛丼を一番おいしく食べられる厚さ(1.3mm)にスライスし、ふんわりとほぐした状態でバットに入れて包装。一定の温度を保ったまま迅速に配送車へ搬入し、全国の店舗に出荷します。工場から店舗に届くまでの間にもふんわりとした状態で包装されているため、より熟成が進み、牛丼に合ううまい牛肉が出来上がります。

この熟成解凍の技術は2014年から導入しました。吉野家は牛肉に関する研究を重ね続けています。解凍の仕組みやスライスの仕方、安定的に生産できる仕組みなど、日々工夫を重ねながら、お客様の「おいしい」につながるより良い牛肉を追求し続けます。


米国農務省の牛肉の規定「ジャパンスペック」は吉野家発案から

吉野家は牛丼に最も合う部位を探す中、1970年代に北米産の穀物肥育の「ショートプレート」に出会いました。当時は「ショートプレート」に関して16ポンド以上で販売すること以外に規格がなく、吉野家が脂身と赤身の比率やスライスする厚さを規定し、この形を「吉野家スペック」として米国に提案して規定されるようになり、工場の効率性・生産性を高めました。後にこの「吉野家スペック」は、吉野家以外からも買い付けがくるようになり、「ジャパンスペック」と名前を変えて米国農務省の規格のひとつとなりました。


株式会社吉野家ホールディングス
グループ商品本部 商品部
畜産チーム バイヤーより

お客様が安心できる牛肉を持続的に提供し続けるために、複数の組織・チームで何重にも「安全性」を支えています